物流タイトル

海外のサプライチェーンがヤバいことになっています。
スニーカーに限らず、海外ショップで買い物をしている人は、時間があれば読んでみてください。
事情も分からず安易に海外抽選などにエントリーしてると、あとの祭りになりますよ。
(実は日本もその影響を大きく受けてます)
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なにがヤバいのか?
コロナ禍による混乱が発端となり歯車が狂い始めたサプライチェーンですが、今もなお生産から物流まで正常な機能を果たせない事態が続いています。
しかも変異株の出現などで収束が見えないため、この状況がいつ改善するのかまったく見通しが立っていません。
Nikeのリリース延期などは、このことが大きな要因となっています。
もちろんNikeだけではなく、多くのサプライヤーがこの影響を受けています。
そのため、発売日が延期になったり、購入しても発送が大幅に遅れたりする事態を招いているワケです。


原因は複層的に発生
<生産>
・ロックダウンや人手不足による遅延
・生産数の減少
・原材料の調達が困難
<輸送>
・コンテナ船が渋滞(沖待ち)
・陸路、空路もキャパオーバー
・人手不足
・気象要件(災害)
・運賃の暴騰
<倉庫>
・人手不足


アメリカはかなり深刻な状況
もっとも影響を受けているのは消費大国アメリカ。
製造はアジアに委ねることが多く、商品は海上輸送で運ばれてきます。
アジアからなので、コンテナ船の玄関口は西海岸。
で、ここがまさに大渋滞中。
クリスマスシーズンの大需要でコンテナ船が集中し、多くの船が荷下ろしできずに海上で順番待ち。
この混雑は現在も収まっておらず、西海岸沖には100隻程度のコンテナ船が待機中の模様。
海の上で1か月以上待機することもあるようです。
そうなるとリリーススケジュールなんかあったもんじゃないですよね。
モノはすぐそこに見えてるのに、販売できないジレンマ。
それを見切りで売っちゃった場合は、発送の遅延になってしまうワケです。

無事に荷下ろしできたとして、ここから陸送もあります。
西海岸に届いた商品を各倉庫に移動させないといけませんが、ここでもまたキャパオーバー。
陸路でも荷積み待ち・遅延が起こっています。
さらにアメリカの場合は天災もあり、地域によっては輸送がストップしてしまうこともしばしば。
もう、商品がいつ届くのかさっぱり分からない状態です。
余談ですが、トラックドライバーも不足しており、年収1,000万円の提示でもなかなか集まらないそう・・・。
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実際に影響を受けた体験談

実は、年末にアメリカで買い物した商品がもろに影響を受けてます。
<事例①>
Supreme x TNFのヌプシ
アメリカの公式オンラインで購入したんですが、まだSupremeの倉庫にすら届いていません・・・。
Supremeの倉庫は東海岸なので、いつになるのかさっぱり分からない状況です。
(マウンテンパーカーは無事に届いています)
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<事例②>
STUSSY
セールが始まったのでアパレルを何点か購入。
年内に発送されたんですが、天候の影響などで配送が遅延。
カリフォルニアからオレゴンなので近いはずなんですが、ピックアップからすでに1週間経っています。


EUも同じく混乱中

アメリカだけでなく、ヨーロッパも同じく混乱しています。
特に、もともと郵便事情が芳しくないイギリスなどは顕著。
昨年のEU離脱時もそうでしたが、人手不足が慢性的でコロナ禍が追い打ちをかけています。
倉庫からの出荷に時間がかかっているのと、空港での荷積み待ちが常態化。
急ぎであれば、割高でもDHL等を利用したほうがいいですね。
(パーセルはダメですよ)
DPDやロイヤルメールなどは2週間以上かかると思っておいた方がよさそうです。

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最近エントリーや当選報告をよく目にする Foot Patrol や size? などのJD系。
これらはイギリスのショップで、発送には安価な郵便系配送業者を使用しています。
もともとトラブルの多い事業者なんですが、さらにオミクロン株の影響も甚大に受けている模様。
「今まで大丈夫だったから、次も大丈夫」という理屈は通りません。

あと、EU⇔UK間で通関が必要なため、転送でUK倉庫を使う場合は注意が必要です。


もちろん日本も影響下
もちろん例外なく、日本も影響を受けています。
中国(華北)から日本への海上ルートでも問題が発生。
本来は安定したルートだったんですが、儲けの少ない短距離航路が敬遠されコンテナ船の確保が難しくなってきているそうです。
しかも足元を見られ、輸送費も高騰し4倍近くに暴騰。
時間はかかるし、高くなるし、と輸入事業者はたまったものじゃありません。
でも、これ結局エンドユーザーの私たちが負担することになるんですよね。


まとめ
本当に、今の海外物流はかなりヤバいです。
当ブログでは海外ショップの情報を発信していますが、状況を把握することはとても大事なこと。
そこをキチンと押さえて理解していれば、何らかのトラブルがあっても冷静に対処できます。
まずは、どこであれ日本への発送はいつもより時間がかかる、と思っておいてください。
あと輸送費の高騰は最終的に商品に転嫁されるので、スニーカーの定価もまだしばらく上がっていくんでしょうね。
とはいえ、海外も狙わないと買えないモデルも続々リリースされるので、状況を理解して上手く立ち回ってゴッテムしてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました。